【混ぜるな危険?いいえ、調和です】

世の中には「混ぜるな危険」という言葉があるけれど、コーヒーの世界においてそれは当てはまらないことが多い。 むしろ、混ぜることでしか生まれない調和というのが存在するらしい。

今日紹介したいのは、グアテマラのウエウェテナンゴ、オホ・デ・アグアという村から届いた「ファミリア ハシント」というコーヒーだ。

名前からして、どこかの由緒正しいマフィア映画のタイトルのようだけれど、安心してほしい。 これは善良なコーヒー農家、ハシント一家が作った傑作だ。

【半世紀続く、家族の物語】

1968年、ディエゴ・ハシントが種を蒔いたのが全ての始まり。 現在はフアン・ハシントがその意志を継ぎ、リーダーとして家族をまとめ上げている。

半世紀以上続くこの家族の物語には、実は頼もしい「三人の登場人物」がいる。 それが、このコーヒーを構成する三つの品種だ。

【キャスト紹介:個性派ぞろいの三兄弟】

もし彼らを映画のキャストに例えるなら、こんな感じだろうか。

1. ティピカ(Typica) コーヒーの原種であり、言わば「伝説の殺し屋」のような存在。 佇まいは透き通っていて、仕事はあくまでクリーン。余計な雑味を残さない。

2. ブルボン(Bourbon) 誰からも愛される人たらし。 甘みが強く、濃厚なコクで周囲を魅了する。チームのムードメーカーといったところか。

3. カトゥーラ(Caturra) ブルボンの変異種で、明るく快活な性格。 彼の放つフルーティーな酸味は、少し重たくなりそうな空気を一瞬で爽やかに変えてしまう。

【完全なる調和、その味わいは?】

この三人が手を組んだとき、単独行動では成し得なかった「完全な調和」が生まれる。

カップに注げば、まず洋ナシのような瑞々しい香りが鼻をくすぐる。 一口含めば、カシューナッツのような香ばしさが通り過ぎ、舌の上にはさらさらとした上品な質感が残る。

そして最後、エンドロールが流れる頃には。 紅茶の香りと上白糖の甘さが、静かに、でも確かに余韻として漂うのだ。

【日常に、上質のミステリーを】

LIGHT UP COFFEE が焙煎を手掛けたこの豆は、浅煎りでありながら、酸っぱいだけで終わるような単純なストーリーではない。 伏線が見事に回収されるミステリー小説のように、飲み干した後に「なるほど、そういうことか」と納得させられる一杯だ。

日常に少しのウィットと、上質な余韻を求めているなら、この「ファミリア ハシント」を試してみるといい。 きっと、退屈な朝の景色が少しだけ違って見えるはずだ。

【商品情報】

🇬🇹 Guatemala Familia Jacinto ・生産地:グアテマラ ウエウェテナンゴ(Ojo de Agua村) ・生産者:ハシント・ファミリー ・品種:カトゥーラ / ブルボン / ティピカ ・焙煎:LIGHT UP COFFEE

Light, Aroma, and a Cup. コーヒーカップの底には、まだ見ぬ物語が沈んでいるかもしれない。